OMCL-AC200TS　生産終了品

シリコン製カンチレバー「OMCL-AC200」シリーズは、探針がカンチレバー先端にあり使いやすいとして好評を得ている「TipView構造」を継承し、更に使いやすさを追求した走査型プローブ顕微鏡用マイクロカンチレバーです。

1. チップのハンドリングが格段に向上

• 垂直なChip側壁の新コンセプトチップ採用

2. シリコン半導体、ガラス材、金属材、プラスチックス材など幅広い測定試料にこの一種類で対応

• ミドルレンジのカンチレバー機械特性：150 kHz, 9 N/m

3. センサー光の照射位置の調整が容易

• 40µm幅の幅広のカンチレバー

4. 目的に応じて選べる2種類のカンチレバー

• アルミニウム背面コート有り：OMCL-AC200TS-シリーズ
• アルミニウム背面コート無し：OMCL-AC200TN-シリーズ

5. 背面から光学観察しても探針と試料測定部位の位置関係の把握が容易

• 好評いただいている「TipView構造」

6. 高解像度での画像取得

• 安定して尖っている尖鋭化処理したテトラへドラル探針：先端曲率半径7 nm (typ.)、先端から500 nmのところまででの探針頂角18度以下

7. ケースを開けてすぐに使用可能な切り分け済みチップ

• 少量品とボリューム品
  24チップ入り：OMCL-AC200TS-C3, OMCL-AC200TN-C3
  100チップ入り：OMCL-AC200TS-R3, OMCL-AC200TN-R3

カンチレバー特性

長さ, 幅	200 µm × 40 µm
厚さ	3.5 µm
共振周波数（大気中）	150 kHz (typ.)
バネ定数	9 N/m (typ.)

レバー材料：シリコン（N型、0.1～0.4 Ω・cm）
背面反射コート：アルミニウム (OMCL-AC200TS-シリーズ)/無し（OMCL-AC200TN-シリーズ）

探針特性

探針形状	テトラヘドラル
探針高さ	14 µm (typ.)
探針曲率半径	7 nm (typ.)
探針頂角（マクロ）	< 35 deg. (横から) < 35 deg. (正面から)

探針材料：シリコン（N型、0.1～0.4 Ω・cm）

Chip特性

Chip形状	3.4 mm × 1.6 mm × 0.3 mm

Chip材料：シリコン（N型、0.1～0.4 Ω・cm）

OMCL-AC200シリーズのカンチレバー機械特性は、弊社シリコン製カンチレバーラインアップのなかで、中間的な特性を有しており（右グラフ）、柔らかい試料から硬い試料まで幅広い領域の試料測定に応用できます。
このため、大気中測定の時のスクリーニング用にもお勧めします。初めての試料を測定しようとして、その測定に最適な機械特性をもつカンチレバーがどれなのか判らない場合、応用範囲の広いこのカンチレバーが役立ちます。
OMCL-ACシリーズの探針に採用されたテトラへドラル形状（三角錐形状）は、理論的に先端で一点終端し安定して尖る探針を形成することができる形状です。さらにオリンパス独自の尖鋭化処理を施し一層尖らせた探針は、高解像度AFM測定を可能にします。

「新コンセプトChip」

新コンセプトのChipは、Chipの横断面が長方形で、Chip側壁が垂直になっています（右のイラスト）。このため、従来のChipに比べて、ピンセットでつまむのが非常に容易です。ピンセットを使い、Chipをケースから取り出しChipホルダーに装着するまでの一連の作業が、スムーズに行えます。
また、欠けやすいシリコン製のChipをピンセットでつまんだときのシリコンの欠けらの発生が大幅に低減します。カンチレバーの振動特性が画質に影響を与えるACモード測定では、ChipホルダーにChipを装着したときにシリコンの欠けらが両者の間に入るとカンチレバーの振動特性が悪くなることがありますが、新コンセプトChipはこれを低減し、きれいな画像が安定して得られます。

新コンセプトのChipは、少量品（24チップ入り）だけでなくボリューム品（100チップ入り品）についても、切り分け済みChipとしてご提供いたします。